Matterportの撮影費用—自社撮影と外部依頼どっちがお得?

「3Dウォークスルー」はアメリカ・Matterport社のシステムを用いています。
Matteport(マーターポートと読みます。マッターポート、マターポートではありません)は、実際の空間を3Dスキャンによりバーチャルツアーを制作できる最先端のツールです。Matterportの撮影、バーチャルツアーの導入には自社での制作と、外部の制作会社に依頼(代行)するのかを検討する必要があります。この記事では制作を自社で行うのか、外部に依頼するのが良いのかを比較していきます。


自社で撮影・制作する場合

自社でMatterportの撮影を行う場合には、費用と人員的リソースが重要な要素となります。主な費用アイテムは以下の通りです。

  • Matterportカメラの購入費用:Matterportで高いレベルのバーチャルツアーを制作するにはPro2またはPro3というカメラと周辺機材を揃えなければいけません。必要になる機材や備品の一例をあげておきます。
    カメラ(数十万円、Matterportまたは正規リセラーから購入)
    三脚(カメラの重さに対応した、安定したものが必要です。3~5万円程度でしょう)
    iPadなど(撮影する際にコントローラーの役割を果たす端末です。スマートフォンやAndroidタブレットでも対応できます。性能の良さが撮影のスピードなどに多少影響があります)
    持ち運び用のケース(高価な機材を持ち運ぶためのケースやバッグ)
    ほかに水平を確認するための水平器、撮影していることがわかるように装着する「撮影」の腕章など
    Pro2、Pro3といった専用のカメラ以外でも対応していますが、画質や撮影の精度が変わってきます。高い精度、高画質が必要なら専用のカメラをおすすめします。
  • サブスクリプション料金:Matterportの利用にはサブスクリプション契約が必要です。利用する枠数や機能、ユーザー数によって選べるプランが多数あります。変更もできますので、まずは小さなプランから始めることが多いでしょう。年間1万円台~数十万円程度になります。
  • 人員トレーニング費用:Matterportの操作そのものはそれほど難しいものではありません。しかし、一見すると似たような仕上がりのバーチャルツアーであっても、撮影・編集のノウハウの有無によって、完成度や使い勝手に差が出ます。
    ★未経験の方がそれなりに制作できるようになるには、中程度の規模の撮影・制作を数件経験することが必要です。ただし、社内で1~2名しか制作できないという場合は属人化しているリスクがあるため、複数名が制作できるようにしておきましょう。
撮影の様子。大きな建物では撮影の難易度が高くなります。自社制作するにはハードルが上がります

自社で撮影を行うメリット

長期的に規模の大きいプロジェクトに対応した場合、多数のバーチャルツアーを制作する場合に制作コストを下げられる可能性があることです。また、バーチャルツアーは外部に公開するとは限らず内部的に利用する場合もあります。情報管理に不安がある場合も内製化がよいかもしれません。

例:多くの物件を撮影する不動産業者、施工例などをアーカイブしたい工務店、多数の店舗を有するチェーン店 など


外部依頼の場合

外部の専門家にMatterport撮影を依頼する場合、費用や調整の手間などが必要です。主な費用項目は以下の通りです。

工場の撮影経験がある事業者は少ないです。撮影時には周囲に注意を払うこと、水平を取ること、等間隔に設置することなど撮影時の注意点は少なくありません
  • サブスクリプション料金:外部に依頼する場合であってもMatterportの利用にはサブスクリプション契約が必要です。利用する枠数や機能、ユーザー数によって選べるプランが多数あります。変更もできますので、まずは小さなプランから始めることが多いでしょう。年間1万円台~数十万円程度になります。
    制作するバーチャルツアーの数が少なければ年間数万円程度と比較的リーズナブルです。
  • 制作料金:制作料金には、一般的に現地での撮影、編集作業の料金が含まれていることが多いです。案件の規模によりますが数万円から数十万円となります。撮影は現場でカメラを少しずつ移動させながら、何度も繰り返し空間の撮影(スキャン)を行います。1時間あたり40~60回程度の撮影で、数百平方メートルの面積の撮影が可能です。階段、狭い通路など難易度の高い場所は時間がかかることもあります。

外部に依頼するメリット

外部依頼の利点は、専門家のハイレベルな技術やサポートを利用することにより、撮影の負担を大きく削減できる為です。作成するバーチャルツアーの数が少ない場合(機会が少ない)はメリットが大きいでしょう。
また、大規模な撮影が必要となる案件では、撮影や制作において難易度が高くなります。素直に外部に依頼するほうがリスクが小さくなります。


費用をおさえて活用するためのポイント

1)管理画面をフル活用しましょう

自社制作・外部依頼のいずれにしてもサブスクリプション契約が必要です。サブスクリプション契約をすれば、バーチャルツアーに設置できるコンテンツは社内で制作できます。操作方法はそれほど難しくありません。簡単な文字の変更、画像の差し替えなどを社内で行うことで費用を抑えることにつながります。Webサイトを自社で編集できる、ということに似ているかもしれません。

2)外部依頼する場合はクオリティを重視

機材さえあれば制作できるので、実績や経験の少ない制作業者も多く参入しています。しかし、外部に依頼するのであれば「質」の高さを重視しましょう。規模の大きなもの、難しい案件は実績や経験により完成度が大きく変わります。安物買いの銭失いという言葉があります。映像の制作、Webサイトの制作などと同じように、制作するバーチャルツアーによって何を実現したいのか、どんな課題を解決したいのか、一緒に考えることができる制作業者を探しましょう。


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