Q:中を見せてしまったらお客さんは来たような気分になって満足して、来なくなってしまうのではないのですか?
このご質問、疑問は本当によくいただきます。
ここで逆に質問です。
「どんなお店か、どんなところかよくわからないところに大切な人(お客様)をお連れできますか?」
「写真ではきれいだったのに、行ってみたら思っている以上に●●(悪い印象にあたる言葉が入ります)だったという経験はないですか?」
あるシティホテルの幹部会でプレゼンテーションした際にもこの質問をいただきました。インバウンド集客に課題があり、他の有名ブランドホテルに打ち勝つ方法を探していらっしゃいました。
当社は当時、宿泊施設の運営をしていました。そのときに外国人ゲストにお聞きした話をそのまま伝えました。当社の運営する宿泊施設はゲストとの距離感が近く、本音で話していただくことが多かったのです。
「日本のホテルに泊まろうとするアメリカ人はほとんど一生に1回しか来ない人だ。そのたった1回の滞在先を選ぶのを失敗したくはない。ホテルの写真は開業時に広角レンズで撮影したきれいに見えるものばかりで、ほとんどが実態どおりではないことは知っている。写真通りだと思って来てみたら、がっかりすることになる原因をホテルは自分が作っているのに気づいていない」
どうしても情報を発信する側は、よく見せようとしてしまいます。どのような個性があるのか、実際はどのようなものなのかを知りたいユーザーと齟齬が生じることになるのでしょう。
ユーザーの意識は「ありのままの情報を知りたい」になってきています。
どんなところがわからないところと、どんなところがあるかわかっている場合どちらを選びますか。という話です。
また、営業で用いたり、お店を選ぶ立場の人しか見ないことも多いためすべてのお客様がご覧になることは実際には少ないと思われます。開業当時の写真のままのパンフレットやホームページを作ったままになっていませんか。古くなったところを見せましょう、という話ではありません。
3Dウォークスルーではリアルな内覧・見学体験ができますが、現実には敵いません。だからお見せしても大丈夫です。
「お客様に向き合っている姿勢を形にする」
バーチャルツアーにはそんな意味もあると思います。