バーチャルツアーを工場で導入された事例についてご紹介します。株式会社大栄製作所様では3Dタイプのバーチャルツアー「3Dウォークスルー」を導入されました。
営業に採用活動にフル活用されている京都の製造業。活用方法について、大栄製作所 代表取締役社長の吉岡恵様にお話を伺いました。
3Dウォークスルーとは？
バーチャルツアーと呼ばれるもののひとつです。インターネット上で遠く離れた実際の場所や空間を、まるでその場にいるかのように歩き回ることができます。
株式会社大栄製作所（京都市南区）
1968年7月に大栄製作所が誕生。創業以来半世紀にわたり蓄電池ケース、分析装置、測定装置などの板金製品を手掛けています。ISOをはじめとした種々の認定機関の認定を得るとともに、人の手の温もりが感じられる製品づくりを心掛け、これからも皆様に愛される会社であり続けたいと考えています。
「より、そう、カタチを。」
このタグラインにはふたつの想いが込められています。
お客様のこんな製品をつくりたい、生み出したいという真摯な思いに、親身になって“寄り添い”、ものづくりに向き合う。高度な精密板金加工技術で、お客様のご希望・ご要望に“より沿った”部品や形状をつくり出し、信頼される存在であることです。
大栄製作所 代表取締役社長の吉岡恵様にお話を伺いました
-今回は3Dタイプのバーチャルツアーを導入されました。導入に至った経緯を教えていただけますか。
吉岡様：「京都ビジネス交流フェア」という展示会に毎年出展をしています。そのときにご案内いただいたことがきっかけです。
-活用方法を教えていただけますか？
吉岡様：最初はホームページにリンクさせていました。
ホームページにバーチャルツアーを入れないとめちゃくちゃもったいないですよ！
吉岡様：バーチャルツアーは、現場に行かなくても行ったように工場内を見られます。写真、ホームページ、会社案内パンフレットなどは全て”平面”じゃないですか。たとえば、設備の奥行き、大きさなどは情報が立体的になり、非常に分かりやすいですね。作業をしている様子も写っているので、作業内容を伝えるのにも役立っています。大きく新規顧客と採用で活用しています。
（１）新規顧客
実は同じ板金加工業でも、微細・精密なものが得意なところ、1ｍ角のテーブル以内で対応されているところ、量産が専門のところ、当社のような大型加工を得意としている企業があります。
板金を発注する側は、工場内の設備、レイアウトや作業スペースの広さ、工場の大きさを見れば、何ができるのかが大体分かります。見る人が見れば、文章を見るより現物を見たほうが分かりやすいと言われますね。
お客様の中には「バーチャルツアー見たのでこういった製品も加工できるのは分かっているのですが…」という言い方をされる方もいます。事前に分かる安心感がありますね。
（２）採用活動
ベトナム人採用で活用しています。ベトナム ハノイに3回ほど面接に行っています。日本ではひどい扱いを受けるといった悪い噂もあり、ご家族が心配されているケースが多々あります。そのため就職が決まった方の親御さんに社長から説明をします。会社案内資料だけだと分かりづらいため、パソコンを持参し「こんな工場で作業していますよ」「ベトナム人の方は、現在こんな仕事をしていますよ」とバーチャルツアーを用いて説明しています。
また、ほとんどの方は面接来る前にバーチャルツアーを見てくれています。事前に確認いただくことで、応募前のミスマッチが起こりにくくなっています。
-今後導入される方に対して
吉岡様：撮影前に、この工場で見せたいものは何なのか を考えるべきですね。まったく知らない人に分かるようにするのか、ある程度分かっている方に少しむずかしいところを説明するのかなどを決めると良いですね。
バーチャルツアー以外にも、経営や健康宣言、CO2排出量の削減、SDGsに関する取り組みを色々行っております。求職者からすると「何もやってないぞ」と思われるより、やっていた方がいいじゃないですか。他社との差別化です。バーチャルツアーもその1つだと考えております。
■株式会社大栄製作所 京都市南区
https://www.daiei-ss.co.jp/
事業内容：精密板金加工品の製作、販売
主要品目：LCD製造装置関係・電気車用バッテリーケース・配電盤等の精密鈑金に関わる品目
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